ウソ★スキ

キラはそんなあたしの視線を追いかけて

「ああこの写真ね」

って、笑った。

「これ、覚えてるの?」

「うん。キラのお父さんの名前を見て思い出した。……これ、キラの家の玄関に飾ってあった写真だよね?」

「正解」


楽しそうにクスクス笑いながら。

キラはあたしのすぐ横に並んで立つと、身を乗り出すようにして写真を眺めた。


「私たちが生まれた朝、パパが病院の屋上で撮ったんだって」

キラの濡れた絆創膏だらけの小さな手が、2人の生まれた日付をそっとなぞる。


「あたしたちを生むとき、ママはかなり難産だったみたい。パパはお医者さんに『子供2人と母体、全員助けるのは難しいから覚悟しておくように』って言われたらしくてね」

「……そう」

「だからって、ひどいと思わない? パパってば、気が動転して、分娩室にママを残して病院の屋上に逃げちゃったんだって!」