ウソ★スキ

騒ぎに気付いた駅員が、2人に近づいてくる。

そして、

「どうしたんですか?」

って、キラの方をチラチラ見ながら、ソラの肩を掴んだ。



そこでようやく、それまで呆然としていたソラが我に返った。

ソラは、肩に置かれた駅員の手を力いっぱい振りほどくと、すっかり人垣が出来てしまった周りを見回して。


……どうしていいか、分からなかったんだろう。

ソラはまた、動きを止めてしまった。




ダメだ……

このままだと2人とも捕まって、あの家に連れ戻される。

せっかく逃げ出してきたのに、また、大人達に自由を奪われる……





何とかしないと……

そう思って2人の方へ一歩足を進めようとした、その時だった。




人混みの中。

ほんの数メートルしか離れていないはずなのに。


まるでずいぶん遠くを見るように目を細めたソラと、目が合った。