あたしとソラの恋は

ちょっといいことがあると、

その後すぐに、悪いことが何倍にもなって返ってくる。


あたしたちが幸せを感じると、

周りの人をその何倍も傷つけて、苦しめる。



……そんなことを繰り返す恋だ。




あたしは、歩きながら考えていた。



もしもこの世に本当に恋をしてはいけない相手がいるんだとすると、


それは、

キラにとってのソラでも、

ソラにとってのキラでもない。



沢山の悲しみしか生み出さない

あたしにとってのソラじゃないのか──って。


そう思うと、涙が零れた。

足は痛かったけれど、あたしは泣きながら歩き続けた。


足なんかよりずっとずっと心が痛くて、

一度立ち止まったら最後、崩れ落ちてそのまま起き上がれなくなりそうで。




向かう先に幸せなんてあるわけないのに。


あたしはただ、歩き続けるしかなかった。