「そんなこと言われても……嘘っぽいよ」
だってあの時、ソラはものすごく冷静にあたしの告白を『無視』したのに。
「嘘じゃないよ。本当に、どう反応していいか分からなかったんだ」
「本当?」
「本当だって!」
なんだかムキになるソラがおかしくて。
あたしたちは薄明かりの中で目を見合わせて、苦笑いをした。
「それから俺は、美夕のことばかり考えるようになったんだ。あの時はまだ、自分の気持ちが恋かどうか分からなかったけど……。だけど、あの告白がウソだって聞かされた時、めちゃめちゃショックで、イライラしたのは確かだった」
「ごめん……」
「いや、いいんだ。それに、謝るのは俺の方だから」
ソラの表情が一転して硬くなる。
「……2回もあんな怖い思いさせて、ごめんな」
「ううん。……あたしだって、あんなこと言って……」
あたしの言ったこと──。
『同じ顔の相手を抱くって、どんな気分?』
──2人の事情を聞いた今、改めてその言葉を呟くと、それはあの時よりもいっそう罪深く聞こえた。
あたしってば、なんてひどいことを言っちゃったんだろう……。
新しく生まれた罪悪感に、あたしは息が出来なくなるほど胸を締め付けられた。
「ごめんね……あたしこそ、本当に、ごめんなさい」
あたしは、震える声で、何度も何度もソラに「ごめんなさい」を繰り返した。
だってあの時、ソラはものすごく冷静にあたしの告白を『無視』したのに。
「嘘じゃないよ。本当に、どう反応していいか分からなかったんだ」
「本当?」
「本当だって!」
なんだかムキになるソラがおかしくて。
あたしたちは薄明かりの中で目を見合わせて、苦笑いをした。
「それから俺は、美夕のことばかり考えるようになったんだ。あの時はまだ、自分の気持ちが恋かどうか分からなかったけど……。だけど、あの告白がウソだって聞かされた時、めちゃめちゃショックで、イライラしたのは確かだった」
「ごめん……」
「いや、いいんだ。それに、謝るのは俺の方だから」
ソラの表情が一転して硬くなる。
「……2回もあんな怖い思いさせて、ごめんな」
「ううん。……あたしだって、あんなこと言って……」
あたしの言ったこと──。
『同じ顔の相手を抱くって、どんな気分?』
──2人の事情を聞いた今、改めてその言葉を呟くと、それはあの時よりもいっそう罪深く聞こえた。
あたしってば、なんてひどいことを言っちゃったんだろう……。
新しく生まれた罪悪感に、あたしは息が出来なくなるほど胸を締め付けられた。
「ごめんね……あたしこそ、本当に、ごめんなさい」
あたしは、震える声で、何度も何度もソラに「ごめんなさい」を繰り返した。


