「この話、キラから聞いたことなかった?」
「うん、初耳……」
だって、あたしがキラから聞かされるソラの話は、いつだって幸せいっぱいだったから。
「女の名前を出しただけで、キラは明らかに顔つきが変わったんだ。そして『誰? どこの子? 一体どういう関係なの!?』って俺に答えを迫って……」
ソラに迫るキラ。
きっと、キラは不安で仕方なかったんだ。
ソラを他の女の子に奪われるんじゃないかって──。
「その時のキラの様子は普通じゃなかった。相手の女に何かするんじゃないかって怖くなるほどで。……だから、女とは出来るだけ距離を置くようにしてきたんだ」
よかったな、美夕は。
ソラはそう言うと、あたしの頭をぽんと軽く叩いた。
「キラの反応が怖くて自分の気持ちにブレーキをかけていたけど、俺、美夕のことは結構前から気にしてたんだ」
「嘘……」
「ホントだよ。だけど当時の俺はまだ、キラ以外の女と付き合うなんて考えられなくて。ホントに「いい子だな」って思うくらいだった。……それが、なぁ」
ソラの温かい手が、あたしの頭の上で止まる。
「バスで──あれはキラとの作戦だったらしいけど──告白されたときには驚いたよ。正直言うとかなり戸惑ったけど、でも嬉しかった……」
「うん、初耳……」
だって、あたしがキラから聞かされるソラの話は、いつだって幸せいっぱいだったから。
「女の名前を出しただけで、キラは明らかに顔つきが変わったんだ。そして『誰? どこの子? 一体どういう関係なの!?』って俺に答えを迫って……」
ソラに迫るキラ。
きっと、キラは不安で仕方なかったんだ。
ソラを他の女の子に奪われるんじゃないかって──。
「その時のキラの様子は普通じゃなかった。相手の女に何かするんじゃないかって怖くなるほどで。……だから、女とは出来るだけ距離を置くようにしてきたんだ」
よかったな、美夕は。
ソラはそう言うと、あたしの頭をぽんと軽く叩いた。
「キラの反応が怖くて自分の気持ちにブレーキをかけていたけど、俺、美夕のことは結構前から気にしてたんだ」
「嘘……」
「ホントだよ。だけど当時の俺はまだ、キラ以外の女と付き合うなんて考えられなくて。ホントに「いい子だな」って思うくらいだった。……それが、なぁ」
ソラの温かい手が、あたしの頭の上で止まる。
「バスで──あれはキラとの作戦だったらしいけど──告白されたときには驚いたよ。正直言うとかなり戸惑ったけど、でも嬉しかった……」


