ガードレール下から響いてくる川の水の音は、昼間聞いたよりずっとずっと大きかった。

──昼も夜もなく1日中……ううん1年中、止まることを知らない川の流れ。


水の流れる音は人間にとってゆらぎだとかリラックス効果があるだとか、そんなの大嘘だ。

あたしたちのことなんて簡単に飲み込んでしまいそうな川音は、激しくて、まるで怒号のように聞こえた。



ふと、川の水が足元まで迫っているような気がして、

その流れに足を取られそうな錯覚に陥って、

あたしはソラの背中に回した手に力を込めた。



……いっそのこと、このまま2人でこの流れに身を任せることが出来ればいいのに。




あたしたちは、夜の闇の中、2人でいつまでも泣き続けた。