ウソ★スキ

居心地がいいんだか悪いんだかよく分からない。

だけど、あたしはその足を動かそうとしなかった。


……ううん、違う。

あたしはただ、ソラに見つめられて、身動きができなかったんだ。



ソラの隣には、キラの寝顔が並んでいるって言うのに……




この時、あたしには、ソラしか見えていなかったんだ。




「それで?」

あたしをまっすぐ見つめたまま、ソラが小さな声で囁く。

「聞きたいことって、何?」



あたしは、一度歯をぎゅっと食いしばった後、その声を震わせながら言った。



「分からない? 昨日の夜の電話のことだよ……」



だけど、その言葉にも、ソラは表情ひとつ変えなかった。




「……電話?」