ドアが閉まると、 バスはゆっくりとバス停から離れていく。 『もしもし、美夕ちゃん、聞こえてる?』 携帯から聞こえてくる先輩の声にハッとして、 あたしは慌てて携帯を自分の耳に当てなおした。 「ごめんなさい、先輩」 『今、どこなの?』 「あたしは…………」