やばい、って思って慌てて口をつぐんでももう遅い。

キラを見ると、強ばった表情をして、あたしのことをじっと見ていた。



「美夕……?」



キラは、そう言うと、あたしのおでこに手を当てた。

その手は冷たくて気持ちがいい。

「どうしたの?顔が真っ白だよ……」



その言葉に、あたしはホッとした。

「ごめん……あたし、やっぱり調子よくないみたい」

そして続けた。

「もーう、キラったら。朝っぱらから過激なこと言わないでよ……。そんな話、あたしには刺激が強すぎるんだから……」



「そうかー、あたしったら嬉しくてつい。ごめんね!」

キラは笑って、あたしの顔を覗き込んだ。

「美夕、やっぱり一緒に保健室行こう?」


あたしは、黙って頷いた。





なんかもう……しんどくて。

キラの笑顔が、あたしの喉をぐっと締め付けているみたいで、息苦しくて。




…………なにもかも、イヤだった。