道路は濡れているから、

早足で歩くと水がはねて、

多分あたしの靴下はもちろん、制服のスカートまで汚れてるはずだ。


明日もこのスカート、はかないといけないのに……。


でも、あたしは歩くスピードを緩めたりしなかった。



なんでだろう。

あたしは無性に腹が立っていた。



……誰に?



それは、あたし自身に。



あんな意味不明なことをするソラの手をふりほどいて、

バスを降りなかったあたし。


ソラに手を繋がれて、ドキドキしていたあたし。



そして、


このことが先輩にばれるのが怖くて仕方ないあたし。





……あたし、ものすごくイヤな女だ。