バスを降りて学校へと歩き始めると、

キラは早速例の話題を始めた。


「美夕、ありがとうね!やっぱりあたしの考え過ぎだったみたい」

「……最後まで、できたの?」

「うん!」


キラは照れもせずにそう言うと、更に話を続けた。


「ソラはね、あたしが『別れたい』って思ってたことがずっと引っかかってたんだって。自分が愛されてない気がして、最後まで出来なかったって」

「そういうこと、話し合えたんだ。……よかったね」

「私が勇気を出して、ソラとそーいうことを話せたのは、美夕があらかじめソラの気持ちを聞いてくれてたおかげだよ。美夕、ありがとーーー」


そう言って、キラは嬉しそうにあたしに飛びついてきた。


「こらこら、歩きにくいよ-」

「だって、嬉しいんだもん!」


キラがこんなにはしゃぐのを、久しぶりに見た気がした。