「……そういうことだから。キラもソラも、ありがとう」

先輩がそう言うと、

最初にキラがベンチから立ち上がって、「やったー」って叫んだ。

「よかった!美夕、中学の時からずっと先輩が好きだったんですよ-。ね、美夕。よかったねーっ」

まるで自分のことのように、目をキラキラさせて、

キラはあたしと先輩を交互に見ながら言った。


そして。

「ほらっ、ソラも!黙ってないで、何か言うことないの?」

キラの後ろ、まだベンチに座ったままのソラの方を向いて言った。


「……俺?」

「そうだよっ!ほら、早く!」

キラに手を引かれて、あたし達の前に歩いてくるソラ。


だけど、その視線は決してあたしとは交わらなかった。






そして。

ソラは先輩の方を向いて、言った。