ウソ★スキ




それはあたしの
ファーストキスだった。



先輩は、いきなりのことに驚き硬まっているあたしをそっと抱き寄せた。


あたしは先輩の胸に顔をうずめた。


「告白してくれてありがとう。俺、すごく嬉しかったんだ……」

先輩の声はちょっとだけ震えていた。

「もう泣かさない。絶対、美夕ちゃんのこと、大事にするから……だから、俺の彼女になってくれるよね?」




あたしは目を閉じて、

小さな声で「はい」と答えた。