……これがあと一週間早かったら。
あたしは多分、
迷うことなく先輩の告白を喜んでいたに違いない。
だけど。
この一週間で状況は変わってしまった。
あたしはソラに「スキだよ」って告げた。
腰の傷も見られた。
そしてさっき、ソラにその傷跡を「絶対忘れない」って言われた。
あたしって、ズルいな……。
こんなに優しい先輩の隣にいるって言うのに、
目を開けても、閉じても、
浮かんでくるのはソラの顔だった。
「俺と、付き合ってくれる?」
先輩は優しくそう言うと、
あたしの返事を待たずに、
あたしの唇にそっと自分の唇を重ねてきた。


