ウソ★スキ






……これがあと一週間早かったら。


あたしは多分、

迷うことなく先輩の告白を喜んでいたに違いない。



だけど。

この一週間で状況は変わってしまった。



あたしはソラに「スキだよ」って告げた。

腰の傷も見られた。


そしてさっき、ソラにその傷跡を「絶対忘れない」って言われた。




あたしって、ズルいな……。




こんなに優しい先輩の隣にいるって言うのに、




目を開けても、閉じても、

浮かんでくるのはソラの顔だった。



「俺と、付き合ってくれる?」

先輩は優しくそう言うと、


あたしの返事を待たずに、

あたしの唇にそっと自分の唇を重ねてきた。