橘さんにはいつも驚かされる。 周りを自分の空気に引き込んでしまう。 そういうのって、才能って言うのかな? なぜか、橘さんと一緒にいるだけで幸せになれる気がするんだ。 「最後にあれ乗る?」 楽しい時間はすぐ過ぎるもので、もう夜の7時30分。辺りも暗くなっていた。 そして、橘さんが最後に乗ろうと提案しているのが観覧車。 か、かかか……観覧車…っ! 密室で二人きりっ! そ…そんなのに乗ったら鼻血が…っ! で…でも… 「は、はい!乗りたいです!」 やっぱり、乗っちゃう!