俺は、朝陽さんの部屋に促されるまま入った。 片付いた部屋ではあるが…… そこらじゅうに咲夜の写真。 咲夜がちっちゃい頃のものや、小学生のもの、最近のまである。 ――マジで咲夜のこと好きなんだな…… でも、今日は引かない。 引く気はない。 俺は、あることを胸にここに来た。 床に正座する。 朝陽さんは、楽な体制で座った。 「さ、何かな。話って」 こっちの様子をうかがいながら、軽い調子で聞いてくる。 「お正月……咲夜を一日、貸してはくれませんか?」