俺は気付いたら、高槻さんを掴んで視聴覚室に飛び込んでいた。 憧れの君を目の前にしたら言いたくなったよ。 まだ気付いたばかりの気持ち。 ――『好き』って…… 今思えば、俺は1つ嘘をついていた。 「でも、今日会って思った。俺…高槻さんのこと好き」 俺はそう言った。 だけど、俺の恋心はずっと前から存在していた。 誰にも言うことはなかったけれど……