「あたしに用なんでしょ?」 あたしはドアの所にたたずむ浦河に声をかけた。 「う、うん……」 こくんと頷く。 この、どうにも弱々しい動きはどうしたものか。 昨日の、浦河のああいう一面を見てしまうと、今の動きは不自然に見える。 本当に。 とりあえず、廊下で話をするわけにもいかないので、場所を移すことにした。 来たのは裏庭。 人気が少ない場所って、ここしか思いつかないんだよね……