男前な彼女







えぇぇぇぇぇぇぇ!!!




好き?


浦河が…あたしを?



なんでーー!!



開いた口が塞がらないとはこのことだ。





「…な、なんで?


今日…会ったばっかだし…あんた、あたしのこと怖がってたような…」



そうだよ。



今日、たまたまぶつかって


初めて顔見て。



出会ったばかりなのに、そんな好きだなんて…





「高槻さんは…俺のこと知らなかったと思うけど、俺はずっと前から高槻さんのこと知ってたよ」


「……え?」




俯いて話す浦河が紡ぐ言葉に耳を傾ける。




「高槻さん、女の子なのにかっこよくて……

有名で。

俺…男なのに…全然…かっこよくなくて…高槻さんに……憧れてて…」




照れくさそうに顔を赤くして頭を掻く。





「でも、今日 会って思った。俺…高槻さんのこと好き」






あたしは顔が熱くなるのを感じた。






なんで?


あんたヘタレなのに…ヘタレのはずなのに…



さっきまで、怯えた顔してたのに………





真剣で引き締まった顔がすごくかっこいい……