「俺さー、美咲の執事飽きたんだよな。つまんねーし。だから、美姫の執事に…」

「君は美姫様を頼むって言ったのを忘れたのか?」

「忘れた」

さらっと言った隆幸。本当に性格が悪いわ。
けど…そういうとこも。

隆幸は、私の腕を掴んで引き寄せた。
そして、隆幸に抱きしめられた。

「隆…幸」

「ばーか。泣くなよ。んなことより…」

隆幸の目線が扉に向いた。そして、執事ノートに書いた。

《お前ら、床に秘密の抜け道あっから行け》

「え?」

ある床に指差して行けと命令した。
何かあるの?
友紀は、私の手を引っ張って床の一面を持ち上げた。
すると、階段があった。


《早く行け、少ししたら俺も行くから》

何よ…かっこよすぎよ。
私達は、頷いて静かに向かった。