「ヨセフは王子様みたいね。」


「どうしてそう思うんだい?」


「ずっと前に、王宮から王子様がいなくなったって村の人達が噂してたの。


ヨセフみたいに金髪で、空色の瞳をした王子様らしいの。」



『―それは我王子の事か?―』




突然知らない女の声が入ってきて2人ともびっくりした。


見ると、白い布をまとった美しい若い女がそこにいた。




『―王子、呪いを解きにきたのか。愚かな…メロウにたてをつくとは。―』


「それでも、僕は帰りたいんだよ。」


『―今日は人の子にはもう遅い。我らがシルキーの縄張りで休まれるがよかろう。―』