そんなことより、今日は疲れた。


宮様トリオとか、


相川とか、


書類とかで。




「あ、じゃあさ、香坂 沙門。知ってる?」


「こうさか…?」




自分の人物ネットワークにヒットしないから


たぶんどうでもいい部類の人物なのか見たことない奴なのかわからない。



「さぁ…誰だったっけ?」


「えっ…『セ・ラ・ヴィ』だよ!?知らないってことはないんじゃ…」


「『セ・ラ・ヴィ』のメンバー?そりゃ覚えてないか。私はあいつらのことなんかどうでもいいし。」




あー、思い出した。


香坂 沙門はたしか『セ・ラ・ヴィ』のリーダーだ。


赤髪のあいつだ。


ピアスびっしりの。




「ふーん…そっか…あ、今日の夕飯はオレが作るから!」


「それは楽しみ。乙女男子クン。」


「それ嫌がらせ!?」




とりあえず、わたしは今は幸せかもしれない。



海乃はなに考えているのかわかんないし、多少乙女だけど。


同居人の金髪碧眼外人は変人だけど。