「え!どこ?」



不意打ちで焦って辺りを見回す。


何もいない。



「アン、下だよ下。」



そうヨセフに言われて足下を見ると、つまずいて転んでいる茶色の生き物がいた。



「大丈夫?怪我はない?」


『―うわっ、なんだ人間の女の子か!?何でこんなところにいるんだ?』

「あなたたちに用があるからよ。長はいるかしら?」


『―長?あぁじぃさまの事か。何かくれたら教えてやる。』



なにかって…


何かあったかしらとゴソゴソポケットをあさっていると、横からヨセフがクルミの実を差し出した。



「あれ?そんなので良いの?ていうか何で持ってるのそんなの。」


「行く途中で見つけたんだよ。持っとくと便利だからね。」



クルミを渡すとブラウニーは大喜びして『じぃさま』の所へと案内してくれた。