フェアリーテイル~キミとオレとの約束~

☆翔☆


金持ちの考える事は分からない。


オレの家だってそこそこ裕福だったけど、気を抜くと父さんがすぐに研究費に費やしてしまうから、母さんがよく怒っていた。



―もう、せっかく稼いだならもっと他の事に使えばいいのに、欲のない人ね。―



ある時給料の半分ほどを研究費に当ててしまった父さんに、母さんがそう言った。



お金ならそう怒れば気も治まるし、別に他から稼いで来れば何とかなる。

芹沢家の事情は当たり前だが怒ってなんとかなる状態でもなければ下手したら世紀の大スキャンダルになりかねないもんだった。




「今も、昔も、これからも、あの人達にとって、あたしは必要のない存在だったんだなぁ…」




なにも、言ってあげられなかった。