★〈真希〉★


夜が明けて、朝になる。

その感覚が嬉しかった。

そして、痛かった。




「自分でやった事なのになぁ…。」




私は昨日、キッパリ相川をフった。


今まで甘えてきた、お人好しの従兄弟をフった。


逃げる様に相川の部屋を出た。


胸が、とても痛かった。



「芹沢ー!朝ご飯だよー!おっかしいなぁ、いつもは起きてるんだけどなあ…」


「いつもって言うほど一緒に暮らしてないだろうジュニア。」


「えー?」




ドア越しに聞こえるやり取りに思わず笑みがこぼれた。(鏡で確認したから、ホントだ。)



あいつらは夫婦か?



そうして私は部屋を出た。


私の1日を、始めるために。