私は先生をじっと見つめていた。

終わりのチャイムが鳴るまでずっと……


††††††††


「財前省吾先生かぁ……」


それから学校がおわり、家に帰って財前先生を思い出す。


「真っすぐな目…してたな」


思い出すのは先生のあの真っすぐな目……。
とってもかっこよかった。

熱心でいい人だったな…。

人気ありそうだなぁ。
かっこいいし。
声は綺麗だし……。

私はベッドに寝転びながらぶつぶつ独り言を言っていた。


「…やめた!別に好きじゃないんだから変なこと考えるのやめ!」


いつまで考えてたんだろ…。
先生相手にそんな深く考える必要ないのに……。


「気晴らしに小説読も♪」


そう言って本を読み始めた。

家にある本は全部読んじゃったから新しいのが欲しいな…。