剣に秘めた決意は君に







そっと彼は頬に触れる。




「ソラ、泣いたのか?」





しかし、何時もとは違い深い眠りに陥っているらしいソラから返事はない。






「ソラ、悪かった。」





返事はなくとも彼は静かにかたる





「俺は、いつか言うつもりだった。でも、言い出せなかったんだよ。」




艶やかな黒髪を優しく撫でる。






「親が誰かなんて関係ない。きっと今もいるなら君は離れて行くだろう?俺に迷惑をかけまいとするだろう?」




「始めは、あまり興味が無かった。ガキの世話なんて御免だって思ってたんだよ。きっとメイドがどうにかするだろうって思ってた。」





彼は上を見上げて目を閉じる。




「でもソラは俺の後ろをついてきた。それに、親父が死んで俺が敬遠された時もソラは対等だった。」