するとやはり、中から漆黒の服が出てきた。
騎士団は、知らぬ間に正体のわからぬもので構成される
勿論、素顔は曝せない。
そのため、口と鼻を隠すための布に、全身を包み込む漆黒の衣装を身につけている。
ふと、隣を見ると机の脇に大きな箱が置いてあるのに気がついた。
そちらにもラッピングが施されていて、服を包んでいたより濃いピンク色がやけに目につく。
パリパリ
こちらも丁寧に包装紙を剥がす
すると中には、鎧が入っていた。
戦に出るとき、近衛騎士団は胸に赤い王家の紋章が入ったシルバーの鎧を着るのだ。
体の脇にかけた剣の柄をぐっと握る
「何はともあれ、これでやっとロイ様を傍で守れる……」
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