「あ、急にすみません…何か困ってらっしゃるのかと…」



声をかけてきたのは、20歳ぐらいの男の人だった。



「あ、いえ大丈夫ですよ」



逆に助かったかも。



「道に迷った…ってとこかな?」



「はい…走ってたら迷っちゃって」



私は笑いながら言った。