二回目の夏、両手で必死に守ってきたものを捨てた。

ヒーローの「ヒロ」からヘタレの「ヘロ」に変わった。俺の呼び名も、皆が俺を見る目も。

もう俺の声は誰にも届かない。

もう「ヒロ」はいない。