自分が油絵というものに出会って、 もう7年が過ぎようとしていた。 始めるきっかけだった誘ってくれた友達は、もうずいぶん昔に辞めてしまい、当時お菓子をくれた優しいお姉さんは結婚して幸せな家庭を築いているらしい。 友達に油絵をやっていると言った時に「おばさんみたい」と言われて顔にはださなかったものの、傷ついた記憶も新しい。 だけども自分は筆を、パレットを、キャンバスを、絵の具を離せないでいる。