「ここ使うんだよ、ここ」

軽部は人差し指で自分の頭をつんつんつんと三回つついた。

鼻の穴がひくひくしているところから、やつが相当得意げなのがわかる。

軽部をほめちぎるのはできることならやりたくないが、背に腹は変えられない。

俺はミワリンのお宝画像が見たいんだ!

「すげーな。軽部!!」

「てへっ、まあな」

軽部は満足げに口角を上げ、なんどもうなずいてみせた。

そうして「これこれ」とカバンの中からビニールの袋を取り出す。

中には小さな虫みたいなのが入っている。

ぴくりとも動かないから死んでいるのだろう。