「綾乃!」
隼人はなりふり構わずグラウンドに飛び出した。
誰よりも綾乃ちゃんの元へ走るのが速かったと思う。
「綾乃!綾乃!!」
そう言って、隼人は綾乃ちゃんを抱き上げ、テントの下まで行ってしまった。
この瞬間、私は綾乃ちゃんには勝てないと思った。
会社では私情を挟まない隼人。
私と付き合ってた時でも、あんな顔を見た事はない。
何があっても、会社ではただの同僚を演じていた。
しかし、今の隼人は違う。
誰が聞いているかも分からないこの運動会で、
綾乃ちゃんの事を「綾乃!」と読んでしまったのだから。
そして、私の手元に一枚の紙が落ちていた。
白い紙には
『好きな人』
の文字。
すぐにさっきの借り物競争の時の紙だと私は気づいた。
「隼人の嘘つき。」
そう言って、私はグラウンドを後にした。
~彩菜side終わり~
隼人はなりふり構わずグラウンドに飛び出した。
誰よりも綾乃ちゃんの元へ走るのが速かったと思う。
「綾乃!綾乃!!」
そう言って、隼人は綾乃ちゃんを抱き上げ、テントの下まで行ってしまった。
この瞬間、私は綾乃ちゃんには勝てないと思った。
会社では私情を挟まない隼人。
私と付き合ってた時でも、あんな顔を見た事はない。
何があっても、会社ではただの同僚を演じていた。
しかし、今の隼人は違う。
誰が聞いているかも分からないこの運動会で、
綾乃ちゃんの事を「綾乃!」と読んでしまったのだから。
そして、私の手元に一枚の紙が落ちていた。
白い紙には
『好きな人』
の文字。
すぐにさっきの借り物競争の時の紙だと私は気づいた。
「隼人の嘘つき。」
そう言って、私はグラウンドを後にした。
~彩菜side終わり~

