「あ、あの斎藤くん、あたし保健室に」
あたしがそこまで言ったとき
ガラガラ!!
バン!!
急に家庭科室の扉が開いたと思ったら
「そ、あ青山くん!!」
想が思いっきりこちらを睨みながら無言であたし達の方へと近づいてきた。
へ?
てかなんで想がここにいるの?
「悪かったな斎藤、後は俺が消毒してやるよ」
そう言ってあたしの腕をつかんだ。
「え、でもまだ血、止まってないし」
想の言葉にオロオロする斎藤くん
「お前、これ以上俺を怒らせんなよ?」
いつもとは明らかに違う、低い声でそれだけ言うと
あたしを引っ張って保健室へと連れられてしまった。


