家に入る前から、声は聞こえていた。

ママとおばあちゃんの声・・・。


このまま玄関を開けるのが怖い。


そんな気にさせられるほどの声だった。

めずらしくおばあちゃんと言い争っているママ。

そーっと顔を、覗かせて・・・・。

「凛!!ちょっとこっちに来なさい!!」

荒々しい声で、自分の部屋に向かおうとする私の呼び止めた。

「どういうことなの!!」

リビングでこっぴどくママに叱られた。

本当にコレが『大事にされてる』って言える?ってほど・・・。

でも、ウチのママは、いつもこんな感じ。

今日も一様聞いてる振りして「はいはい」って返事してれば落ち着くかも・・・。


私は、椅子に座り嵐のようなママの言葉に耐えた。

ひとしきりママのお叱りを受けて「分かった!?凛!!次からは、こんなに遅くならない事!!良い!」そう言って『ヤレヤレ』といった表情みせた。


終った・・・・。

かれこれ30分。

私のお尻は、椅子に縛り付けられて何だか根っこが生えた様な感じ。

私は、大きく背伸びをした。