急に恋がしたくなったりとか


遠回りして公園でぼーっとするとか


いちごに何もつけずに食うだとか





こうやってわざわざ
寂しさをぶり返す自分が嫌いではない




黒髪の女が好きになるとか

白い肌にみとれるとか

化粧の濃い女に説教するとか

ブランキーを聞かないとか

秋が嫌いになるとか

そのくせもみじにみとれるとか


それから




それから…





恋と言うにはあまりにも幼稚で
短かすぎたのかもしれない



そもそも天使などいるわけもないし
天使にしては人間臭すぎた



机の奥には手紙がしまってあって
中に彼女の羽を入れておいたので
それを見れば確かにいた事になる



だけども僕は手紙を開かなかったし
これからもきっと開くことはない






恋もいちごもきっと一緒だ



ただ僕は









もうタバコは吸わない