『ってわけなんやけど……』
家に帰り、詩織に自分のわかる範囲の説明をした。
『そっか、そっかぁ』
落ち込むだろうな。
そう思ってたのに、何故か詩織はクスクスと笑った。
『何や? 何が可笑しい?』
『ふふ、佳晴くんが年下なのは気付いてたけど、そんなに下だなんて……ね?』
あー……
そういう事。
確か見栄はって、年齢を明らかにした事なかったもんな。
『それに、私は平気よ? 他の誰が認めなくても、佳晴くんが父親だと認めてくれたもの』
いや、そうだよ。
戸籍上で他人でも、夫婦になれなくても、何も変わらない。
頭では解ってんだけど……
自分の中で、妥協できない部分がある。
『とりあえず、認知は今すぐするつもりやから』
『はい。 お願いします』
ペコッと頭を下げ、笑顔を見せる詩織。
そんな可愛い所を見ちゃったら、またしても意地をはってる自分が恥ずかしくなるよ。
『そんで、俺が二十歳になったら、すぐ籍を入れような』
2年後に、俺達は正式に家族になる。
誰からも文句言われない、普通の家族に……
そう思っていた、少年だった俺。
この2年後に、起こる事すら知らずに……

