ボスッと俺の腕の中におさまった未央の体を、力の限り抱きしめる。
「……い、痛いよ」
「なんなんだよ、お前。 訳わかんないっつの」
「なっ……訳わかんないのは要だよっ」
溜息交じりにそう言うと、未央は俺の体を引き離そうと身をよじる。
でも、そんなのは所詮女の力で、男の俺に到底敵う分けない。
少しだけ足を踏み出しただけで、未央の体のバランスは簡単に崩れた。
「きゃ……」
大きなベッドに倒れこむと、ギシリと軋む音が静かな部屋にやたらと大きく響く。
未央が悪いんだ。
俺は出てこうとしたんだから。
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