聞こえるのは、窓の外からの虫たちの声。
木々を揺らす風の音。
遠くから響く車のクラクション。
「……」
「……」
そして、震える小さな吐息と。
抱きしめた体から伝わる心臓の音。
心地よい緊張感。
トクン
トクン
まるで誘われるように、未央の髪をクシャリと掻き分けながらそっとその首筋へ唇を寄せた。
「……っ……ちょ……」
ビクリと肩を震わせた未央は、両手で俺の体を押しやろうとする。
無理だっつーの。
誰が離してやるか。
勝手に怒ってた仕返し。
首筋。
鎖骨。
頬。
耳たぶ。
そしてまた首筋。
意地悪な俺は、触れるか触れないかの距離でキスを繰り返す。
抵抗する未央なんてお構いなしで唇を這わせる俺に、未央は我慢できずに声を上げた。
「……っ~~、誤魔化さないでっ! どーせ要なんて、美咲さんのことに行っちゃうんでしょ!」
……。
…………。
ピタリと止まる、俺の思考。
「………………は?」



