[要sid]
★
「…………」
壁に体を預けたまま、階段を見上げる俺の口は塞がらない。
……なに?
なんで?
眉間にグッとシワを寄せて、唇を結んだ。
あの青ざめた顔。
潤んだ瞳。
「……」
んで、怒ってんだ?
……なんにしても、どーせしょーもない事を気にして勝手に勘違いしてるに決まってる。
「はあ……。人の話を最後まで話を聞けっつの」
溜息をついてクシャリと後ろ髪をすいたのと同時。
「要くん」
「……ッ」
いきなり声をかけられて、驚いて思わずビクリと肩が震える。
平静を装いながら振り返ると、そこには呆れ顔のおばさんがいた。
うわ。
今の聞かれてた?
未央の勘違いただとしても、なんだかそれをおばさんに聞かれてたと思うと居心地が悪い。
なんとなく気まずくて、おばさんを上目遣いで見上げた。
「要君にお願いがあるの」
「……はあ」
まるで瓜二つ。
小さな体に小さな顔。
その中の、大きな瞳が俺を捕らえた。
★
「…………」
壁に体を預けたまま、階段を見上げる俺の口は塞がらない。
……なに?
なんで?
眉間にグッとシワを寄せて、唇を結んだ。
あの青ざめた顔。
潤んだ瞳。
「……」
んで、怒ってんだ?
……なんにしても、どーせしょーもない事を気にして勝手に勘違いしてるに決まってる。
「はあ……。人の話を最後まで話を聞けっつの」
溜息をついてクシャリと後ろ髪をすいたのと同時。
「要くん」
「……ッ」
いきなり声をかけられて、驚いて思わずビクリと肩が震える。
平静を装いながら振り返ると、そこには呆れ顔のおばさんがいた。
うわ。
今の聞かれてた?
未央の勘違いただとしても、なんだかそれをおばさんに聞かれてたと思うと居心地が悪い。
なんとなく気まずくて、おばさんを上目遣いで見上げた。
「要君にお願いがあるの」
「……はあ」
まるで瓜二つ。
小さな体に小さな顔。
その中の、大きな瞳が俺を捕らえた。