[未央sid]
★
「……」
え?
……え?
どう言うこと!?
少し離れた場所にあるカフェテラス。
さっきまでは、要1人だった。
なのに……。
いつの間にかそこにはジーナさんもいて。
目の前の光景に、あたしの意識は一気に持っていかれた。
ドクン
ドクン
加速する心臓の音。
重たくて、ズシンってのしかかるその心音に、喉の辺りが締め付けられる。
……なにしてるの?
イスに深く座る要にまるで覆いかぶさるように、その顔を近づけてるジーナさん。
ここから見ると……それは、キスシーンだ。
「未央ちゃん?」
固まったあたしの顔を覗き込んで、ケンゾーさんが不思議そうに言った。
だけど、そんなのあたしの耳には全然入ってこなくて。
ただ。
頭が真っ白になってた。
「本当にどうしたの?……あっちに何が……」
そう言ってあたしの視線の先を追ったケンゾーさんも、同じように固まって。
そして再び振り返った時には、なにもなかったように真っ白な歯を覗かせて「未央ちゃんも乗ってみる?」なんて楽しそうに笑うんだ。
ふたりの距離が近づいたのは、ほんの一瞬で。
すぐに見えた要の顔にあたしは慌てて視線を落とした。
アーモンド形の瞳を見開いて。
瞬きすら忘れてる感じだった……。
やっぱり……キス、されたのかな?
……なんで?
★
「……」
え?
……え?
どう言うこと!?
少し離れた場所にあるカフェテラス。
さっきまでは、要1人だった。
なのに……。
いつの間にかそこにはジーナさんもいて。
目の前の光景に、あたしの意識は一気に持っていかれた。
ドクン
ドクン
加速する心臓の音。
重たくて、ズシンってのしかかるその心音に、喉の辺りが締め付けられる。
……なにしてるの?
イスに深く座る要にまるで覆いかぶさるように、その顔を近づけてるジーナさん。
ここから見ると……それは、キスシーンだ。
「未央ちゃん?」
固まったあたしの顔を覗き込んで、ケンゾーさんが不思議そうに言った。
だけど、そんなのあたしの耳には全然入ってこなくて。
ただ。
頭が真っ白になってた。
「本当にどうしたの?……あっちに何が……」
そう言ってあたしの視線の先を追ったケンゾーさんも、同じように固まって。
そして再び振り返った時には、なにもなかったように真っ白な歯を覗かせて「未央ちゃんも乗ってみる?」なんて楽しそうに笑うんだ。
ふたりの距離が近づいたのは、ほんの一瞬で。
すぐに見えた要の顔にあたしは慌てて視線を落とした。
アーモンド形の瞳を見開いて。
瞬きすら忘れてる感じだった……。
やっぱり……キス、されたのかな?
……なんで?