驚いて振りかえると、そこには見たこともない女の人。
肩までの金髪ブロンドを振り乱して、店内を見渡している。
そして、そのブロンド女は何かに気づき、その形相をさらに険しくした。
高いハイヒールをカツカツとならし、店の奥へ。
……?
ちょっと待て、 え……俺?
薄暗い店の中だからはっきりとはわからないけど、突然現れたブロンド女はなぜか俺を真っ直ぐ見つめ、迫り来る。
ゆさゆさと揺れる二つの膨らみ。
体にフィットしてるノースリーブからのぞく細い腕。
そしてキュッとくびれた腰。
短いスカートから伸びるスラッと長い足。
次第にはっきりするシルエット。
そして、躊躇なく俺たちがいる部屋までやってくると、腰に手を当ててその豊満な胸を俺の目の前に突き出した。
「隠れるな!!!」
「……な……」
意味のわからない彼女の言葉に俺は眉を潜めるが。
目線だけは、たわわな果実に釘付け。
いや、悪気はない。
男なら……仕方ない。
「…………」
未央は呆気にとられ、開いた口が塞がらない様子。
それは、俺も同じ。
……誰? あんた。



