その瞳に吸い込まれるように、俺はそのぽってりとした唇にキスを落とした。
「……ん」
そんな声出すなよ……
止まんなくなる。
いつもそう。
からかってキスしたつもりが、いつの間にかマジになってる。
その先にいきたくなる。
もっと、その声を聞きたくて。
最近、俺の方が振り回されてる気がする。
かっこ悪、俺……。
「……ん、要……」
小さな手が、俺のTシャツをキュッと掴む。
細い腕を掴んでいたのに、いつの間にか、俺は未央のふにゃふにゃの髪を掻きあげてる。
あー、やばい。
今日もこのパターン……。
そしてまた、キスの雨。
「ちょ……あははッ く、くすぐったい~」
首筋や胸元にキスを繰り返す。
未央は身をよじって楽しそうに笑う。
俺は少しだけ体を離すと、ジトッと目を細めた。
「……んだよ、笑うなよ」
「だッ、だって……あははッ」
……そんなに笑うトコ?
でも、まあ。
その笑顔が見たくて、俺はわざと意地悪なキスをする。



