一歩離れた場所で、未央の背中を眺めていた俺。
少し腰を屈め、真剣にキャンディを見つめる未央。
そして、背中を丸めて真剣に手元を見るめるハーレー男。
男の歩く道筋に、未央のお尻。
「み……」
「未央、危ない」そう言いかけた瞬間。
――ドンッ!
「きゃッ…」
見事男の大きな体がお尻に直撃し、未央の体はそのまま押し出されるように前のめりになる。
「!!」
咄嗟に手を出したけど、間に合わず。
ガシャーン!
思った以上の物音を立てて、未央はたくさん積まれたキャンディの棚に倒れこんだ。
その衝撃で、隣の棚。
さらにはそのまた隣の棚までもが倒れだし、ドミノ状態になって容赦なく甘い宝石は宙を舞った。
「あたた……」
顔から突っ込んだのか、おでこを真っ赤にした未央はしかめっ面で頭をさすってる。
「大丈夫か?」
「……うー……なんとか」
まるでコントのような展開に、笑いを堪えながら、俺は未央を覗き込んだ。
ちょっとだけ涙目の未央は、そう言って俺を見上げた。
……ダメだ。
笑いそう……。
おでこだけじゃなく、鼻の頭まで真っ赤。
そのうえ、体中のあちこちに散らばったキャンディをくっつけて苦笑いする姿は……
……笑える。
「oh!……sorry, Injury?」
流暢な英語が聞こえ、俺たちは同時に顔を上げた。



