「やっぱ寝起きは、そそる」 「…………」 未央の腕を掴んで頭の上に持っていくと、俺は肘をつく。 ほら、息がかかりそうな距離まで来たら、お前はいつも固まるじゃん。 こうなったら俺のペース。 大きな瞳の中に俺を映してる。 緊張してんの? 目に涙溜めてるし。 ……つーか、慣れろ。 「…………」 「……」 見つめあったままの俺達。 掴んだ腕から、重なった体から。 伝わる鼓動。 大きく、ちょっとずつその速さをますリズム。 これは未央のもの? それとも……