目の前で急に笑い転げる未央を、俺は呆然と見つめる。
俺の腕の中から逃れようと、必死に身をよじる。
なんで?
なんだよ?
笑い事?
しかも、そんなくすぐったいって……
やたらジタバタする未央。
気でもおかしくなったか?
「……どうしたんだよ?」
未央の細い肩に両手を置いて、その顔を覗き込んだ。
―――その時
不意に足元に感じる不思議な感触。
なんだ?
……やわらかい。
未央の足にしてはやわらかすぎる。
それに……この感触は……『毛』。
毛!?
ハッとして、視線を落とす。
暗闇に揺らめく二つの光。
って……待てよ? これは……コイツは……
「おわッ!? ねねね……ネコッ!!?」
「ミャオー」
その小さな光から驚いて飛び退くと、まるで俺の声に反応するように意地悪そうな鳴き声が聞こえた。



