俺は重たい体を起こすと、俺はそっとその唇にキスを落とした。
「んー……」
表情を歪ませた未央は、長い睫毛の間から俺をとらえた。
「ふぁ……要？」
「はよ」
あくびをしながら未央はふにゃっと笑顔を見せた。
「んー……おはよー……」
不覚にも、その無防備な笑顔に心をくすぐられる。
ちょっとだけ意地悪をしてやりたくなって寝ぼけた未央の、その小さな体に自分の体重をゆっくり重ねた。
未央を囲うように両手をついて、にやり。
その瞬間、未央は目が覚めたようで、頬を真っ赤にした。
「え……ちょ……ちょっと！ 何してんの？」
真っ赤な未央はそう言いながら、俺の体を押しやろうとする。
ばーか、甘いんだよ。
いつもいつも、俺を吹っ飛ばせると思うなよ？
