「ありゃ、バレたな」
「へっ?! な、なな、なんでッ!」
だって、どこにもバレる要素みあたらないし。
見られてもないしッ!
あたし、普通だったし?
ば、バレてなんかないよねっ?
ねっ?!
「ま、いっか。 アメリカではキスなんて挨拶みたいなもんだし?」
「……」
あんぐり開いた口を閉じることも出来ずに、あたしはポカンと要を見上げた。
なんとも涼しい顔した要。
吹き抜ける夏の風に、その髪をなびかせて。
視線だけをあたしに落とした。
「さっきの続き、これから――する?」
そう言ってニヤリ。
「……か、かか、要…………」
「にゃはは。 んじゃ、決まりッ☆」
し、信じらんないッ
またもや金魚のあたし。
フリーズしていると、いきなりガシッと手首を掴まれた。
ハッとして見上げると、そこには。
極上の笑顔とキスをくれる、蜜ような甘ったるい要。
――ドクン!



