それからすぐに相田家を後にしたあたし達。
空港に着くと、見覚えのある光景に目を見張った。
「未央~~」
うそ……。
あたしは信じられない気持ちで、思わず駆け出していた。
「早苗……みんな!」
あの電光掲示板の下。
見送りに来てくれた友達。
足がもつれながら、やっとたどり着いたあたしに歩みよる、見慣れた顔。
「もぉ未央、あたしらに内緒で行くつもりだったの?」
言って意地悪に笑ったのはマナだ。
その隣で小首を傾げた結衣が、少し寂しそうに笑った。
「知らないと思ったら大間違いなんだからね」
「ごめんね……落ち着いたらまた連絡しようと思ってて……。でも、ありがとう。嬉しい……」
2ヶ月したら戻ってくる。
それなのに、親友達のあたたかい気持ちに触れて、思わず喉の奥がツンと痛くなった。
「未央ちゃん!」
あたしを囲むマナ達を掻き分けて顔を覗かせたのは……。