「要、未央ちゃんが無事だってわかるなり、先に帰るって急いで行っちゃったんだよ?」
「――え? ええええええッ!?」
な、な……。
なんでッ!?
なんでええぇぇええッ!!?
意味、わかんないんですけど。
先に帰るってどう言うコト?
なに考えてんの、要ッ!
ちゃんと仲直り出来たって思った。
海に落ちたあたしを、助けてくれたんだもん。
なのに。
なのにッ。
「なんでだあああッ!!!!」
あたしの叫びを乗せて、真っ赤なアメ車は、真っ青な空の下を行く。
開け放った窓から、ゴウゴウと海風が流れ込む。
それは、あたしの髪を巻き上げる。
「要のバカァアアッ!」
「未央ちゃん、声でかすぎ!」
こうして、あたしの慌しい一泊旅行は幕を閉じた。
だけど。
家に着いたあたしを待っていたのは、もっと驚くべき事実だった。



